THE THOR(ザ・トール)とは?集客・収益化に特化したテーマ
THE THORは、フィット株式会社が開発した「集客・収益を最大化させる」ことを目的としたWordPressテーマです。プロのデザイナーやトップアフィリエイターのノウハウが凝縮されており、「SEO」「デザイン」「機能」の三拍子が揃ったオールインワンテーマとして知られています。 特に、アフィリエイトサイトの運営を効率化し、収益性を高めるための機能が標準で数多く搭載されているのが最大の特徴です。THE THORの評判は?メリット・デメリットを徹底解説
ここからは、THE THORを実際に使って感じたメリットとデメリットを、世間の評判も交えながら詳しく解説します。メリット(良い評判):収益化機能とデザイン性は強力
1. 収益化を加速させる強力な機能群
THE THOR最大の魅力は、なんといってもアフィリエイト収益化に特化した機能が標準搭載されている点です。- タグ管理機能:アフィリエイト広告を一元管理できる神機能。広告の貼り替えが必要になった際、管理画面で1箇所修正するだけで、サイト内すべての広告を一瞬で更新できます。クリック率の計測も可能で、データに基づいた改善が捗ります。
- ランキング・比較サイト作成機能:専門知識がなくても、クリック操作だけでプロ並みのランキングサイトや比較記事が簡単に作成できます。アフィリエイターにとって収益の柱となるコンテンツを手軽に構築できるのは大きな強みです。
- CTA(Call to Action)エリア:読者の行動を促すCTAエリアを、記事下やフッター上部など効果的な位置に簡単に設置できます。記事ごとに内容を出し分けることも可能です。
2. ワンクリックでプロ級のデザイン「着せ替え機能」
「デザイン着せ替え機能」を使えば、プロのデザイナーが作成したようなデモサイトのデザインを、ワンクリックで自分のサイトに適用できます。 ゼロからデザインを構築する手間が省け、すぐにコンテンツ作成に取り掛かれるのは大きなメリットです。カスタマイズ性も高く、設定を突き詰めればオリジナリティのあるスタイリッシュなサイトを構築できます。3. プラグインを最小限に抑えられる
前述の収益化機能や、目次、サイトマップなどの機能が標準で備わっているため、導入するプラグインの数を最小限に抑えられます。プラグインの多用は、サイト表示速度の低下やセキュリティリスクの増大に繋がるため、これは地味ながらも重要なメリットです。デメリット(悪い評判):無視できない数々の問題点
多くのメリットがある一方で、THE THORには購入前に必ず知っておくべき重大なデメリットが存在します。1. 致命的な弱点:ブロックエディタ(Gutenberg)に非対応
これがTHE THORを今、積極的におすすめできない最大の理由です。THE THORは、現在のWordPressの標準エディタである「ブロックエディタ」に基本対応していません。 テーマが誇る豊富な記事装飾機能は、旧来の「クラシックエディタ」でしか利用できないのです。そのため、THE THORを使い続けるには「Classic Editor」というプラグインの導入が必須となります。 しかし、この「Classic Editor」プラグインの公式サポートは「2024年まで、あるいは必要である限り」とされており、いつ終了してもおかしくない状況です。サポートが終了したプラグインを使い続けることは、サイトのセキュリティを著しく危険に晒すことになります。将来性のリスク
WordPressの未来であるブロックエディタに対応していないという点は、長期的なサイト運営において非常に大きなハンディキャップとなります。
2. 設定が複雑で初心者には難しい
「高機能」であることの裏返しとして、THE THORは設定項目が非常に多く、複雑です。「どこを触れば何が変わるのか分からない」という声が多く、特にWordPress初心者にとっては、初期設定の段階で挫折してしまう可能性が高いでしょう。 マニュアルも用意されていますが、「分かりにくい」「情報が少ない」という評判が多く、質の高いサポートは期待しにくいのが現状です。3. アップデート頻度の低さとサポート体制への不安
競合の有料テーマが頻繁にアップデートを重ね、機能改善やセキュリティ強化を行っているのに対し、THE THORはアップデートの頻度が著しく低いと指摘されています。2021年12月以降、アップデートはわずか1回という情報もあります。 アップデートの停滞は、将来的なWordPress本体との互換性の問題や、新たな脆弱性が発見された際に長期間放置されるリスクに繋がります。また、公式フォーラムの対応が不親切だという声もあり、サポート体制にも不安が残ります。4. モバイル表示速度が遅いという現実
公式サイトでは「国内最高水準の表示速度」を謳っていますが、第三者機関のテストでは、特にモバイルでの表示速度が競合テーマ(特にSWELL)に比べて著しく遅いという結果が複数報告されています。 モバイルファーストが重視される現在のSEO環境において、これは見過ごせないデメリットと言えるでしょう。【徹底比較】THE THOR vs 人気テーマ (SWELL, JIN:R, Cocoon)
THE THORの実力をより客観的に評価するため、人気のWordPressテーマと比較してみましょう。項目 | THE THOR | SWELL | JIN:R | Cocoon |
---|---|---|---|---|
価格(税込) | 16,280円 | 17,600円 | 19,800円 | 無料 |
主要エディタ | クラシック | ブロック | ブロック | ブロック |
使いやすさ | 低い(非常に複雑) | 非常に高い(直感的) | 高い(直感的) | 中〜高い |
実測モバイル速度 | 低い | 非常に高い | 高い | 良好 |
アップデート頻度 | 稀 | 頻繁 | 頻繁 | 頻繁 |
強み | 統合型アフィリエイト機能 | 最高の使いやすさとモダンな機能 | 豊富なデザインプリセット | 最高の無料テーマ |
vs SWELL:新旧王者の対決
現在、最も人気のあるテーマの一つであるSWELLとの比較では、THE THORの旧世代感が際立ちます。- 使いやすさ:ブロックエディタに完全対応し、直感的な操作性が高く評価されているSWELLに対し、THE THORはクラシックエディタ前提で操作が複雑。使いやすさではSWELLが圧勝です。
- 表示速度:特にモバイル表示速度において、SWELLがTHE THORを大きく上回るテスト結果が多数報告されています。
- サポート:迅速かつ丁寧なサポートで定評のあるSWELLに対し、THE THORはサポート体制に不安の声があります。
vs JIN:R:デザインと機能性の衝突
JIN:Rもブロックエディタに完全対応したモダンなテーマです。柔らかく「かわいい」と評されるデザインが特徴で、豊富なデザインプリセットが用意されています。対するTHE THORは、よりシャープでスタイリッシュなデザインを得意とします。どちらも高機能ですが、将来性や使いやすさを考慮するとJIN:Rに軍配が上がります。vs Cocoon:有料テーマの価値が問われる
Cocoonは、有料テーマに匹敵する機能を備えた最高の無料テーマです。THE THORがCocoonに対して明確に優れている点は、プロ級のデザインを手軽に実現できる「着せ替え機能」と、高度に統合された「アフィリエイト収益化システム」です。 これらの専門的な機能に16,280円の価値を見出せない限り、多くのユーザーにとっては無料で高性能なCocoonが賢明な選択肢となります。結論:THE THORはどんな人におすすめ?
これまでの分析を踏まえ、THE THORをおすすめできる人、できない人をまとめました。今なおTHE THORをおすすめできる人
- ✅ クラシックエディタの操作に習熟しており、今後も使い続けたいベテランアフィリエイター
- ✅ タグ管理機能やランキング作成機能など、THE THOR独自の収益化システムに強い魅力を感じる人
- ✅ 複数サイトを運営しており、買い切りで無制限に使えるライセンスを最大限活用したい人
- ✅ ブロックエディタへの移行や将来的なサポート終了のリスクを許容できる人
THE THORを絶対におすすめしない人
-
- ❌ WordPressやブログ運営が初めての初心者
- ❌ 将来性やサイトのセキュリティを重視する人
- ❌ 迅速で手厚いサポートを期待する人
参考:THE THORの導入と初期設定の手順
それでもTHE THORを導入したいという方向けに、簡単な手順を解説します。- 公式サイトから購入:公式サイトからプランを選択し、決済プラットフォーム「infotop」で手続きを行います。
- テーマのダウンロード:infotopの購入者ページから、テーマのZIPファイルをダウンロードします。ファイルには親テーマ(the-thor.zip)と子テーマ(the-thor-child.zip)が含まれています。
- WordPressにインストール:WordPressの管理画面から「外観」→「テーマ」→「新規追加」と進み、必ず親テーマ→子テーマの順番でインストールします。
- 子テーマを有効化:インストール後、有効化するのは子テーマ(THE THOR CHILD)です。
- 必須プラグインの導入:「プラグイン」→「新規追加」から「Classic Editor」を検索し、インストール・有効化します。これをしないと、THE THORの機能は使えません。
- パーマリンク設定:「設定」→「パーマリンク設定」で「投稿名」に設定しておくことを推奨します。
まとめ:THE THORは強力だが時代遅れのエンジン。未来を見据えた選択を
この記事では、WordPressテーマ「THE THOR」について、1年以上使用した経験から徹底的にレビューしました。 THE THORは、かつて一世を風靡した強力なテーマであることは間違いありません。特に、アフィリエイトサイトの収益化を効率化するための統合システムは、今なお他のテーマにはない独自の強みを持っています。クラシックエディタを愛し、そのリスクを理解した上で専門的な機能を使いこなせるベテランにとっては、まだ選択肢となり得るかもしれません。 しかし、その栄光は過去のものとなりつつあります。現代のWordPressの潮流から取り残されたアーキテクチャは、多くのユーザーにとって看過できないリスクとなっています。THE THORレビューのポイント
テーマ選びは、サイト運営の根幹をなす重要な決定です。目先の機能だけでなく、長期的な視点を持ち、あなたのブログの未来にとって最適なテーマを選んでください。
- ⭕️ メリット:アフィリエイト広告を一元管理できる「タグ管理機能」やランキング作成機能は非常に強力。デザイン性も高い。
- ❌ デメリット:ブロックエディタ非対応という致命的な弱点。設定が複雑で、アップデート頻度も低く、将来性に大きな不安がある。
- ⚖️ 比較:使いやすさ、表示速度、将来性の面でSWELLなどのモダンなテーマに大きく劣る。
- 🤔 結論:ほとんどのユーザー、特に初心者には非推奨。今から選ぶならSWELLやCocoonが賢明な選択。