最後に・・・
実は、国民生活金融公庫はお金を貸したがっています。
国金は、新規小企業の持つ悩みである「担保力が低い」「事業実績がない」等の問題で、民間金融機関からは借りられない実情を補完する役割として存在しています。つまり、小企業へ融資することこそ、国金の存在意義なのです。
ご存知の方も多いでしょうが、国金から事業者に「借りませんか?」という営業の電話もありますし、
「借りてもらえませんか?」という飛び込み訪問営業も行われています。
ところが、国金にとっては、「貸せる事業者」がなかなか見つからないのです。
あなたは、儲かっている(或いは儲かりそうな)事業者が借りられると思っていますか?
答えはNOです。
実は、国金にとって、事業者が儲かっているかどうかよりももっと関心のある審査事項があります。
それは、国民生活金融公庫の貸し出しのルールを守っている事業者かどうか?
ということです。
ルールを理解している事業者こそが「貸せる事業者」です。
ルールを理解していない事業者は多くの場合「貸せない事業者」になってしまいます。
国金内では融資できるかどうかを、支店内の決裁責任者が判断します。
この判断には、「合理的な融資判断だ」と言う裏付が必要です。
ところが、多くの事業者は、このことを理解しないまま、やみくもに国金にお金を借りに行き、結果、玉砕します。
国金の内部事情を理解して、それにあわせた融資申請をすれば、国金は比較的簡単にお金を貸してくれるのです。
我々は、これまでの経験・ノウハウを活かして今回マニュアルとして国民生活金融公庫からの融資申請に関して体系的にまとまめしたが、ノウハウの限りを尽くして、誰にでも融資申請を成功させて欲しいと思っているわけではありません。
国民生活金金融公庫の資本金は政府がその全額を出資しています。つまり、あなたの事業用に融資される資金は、国民が一生懸命働き納めた税金なのです。
中途半端な覚悟で開業される方や、一時しのぎの為の借入を考えているような方、明確な理念や事業計画を持っていない無計画な方には、本来貸すべきではないとさえ思っています。
ただ、ご自身の長年の経験や努力、事業にかける熱意、一般国民に有益な商品・サービスを持っているにもかかわらず、正しい融資申請の知識が無い為に夢をあきらめるような真似はして欲しくありません。
我々は公的融資支援コンサルタントとして、試行錯誤を繰り返しました。
数々の成功と失敗を経験しました。その全てをまとめたものが今回のマニュアルになっております。
熱意と努力で開業の準備を進めてこられたあなたがこのマニュアルを使い、ルールを理解し国金からの借り入れに無事成功し、更にはあなたの事業を飛躍的に伸ばしていかれることを心より願っています
|